知るべき水力発電の特徴や仕組みは? メリット・デメリットも解説!

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「水力発電」は水力を利用して発電する方法を指しています。水力発電の歴史はとても長いものです。日本でも古くから使用してきた発電方法になるでしょう。これから、水力発電の特徴や仕組み、水力発電のメリット・デメリット、水力発電の発電量や効率について詳しく説明します。

電気主任技術者(電験)の3種資格取得を目指している人は、ぜひ参考にしてください。

  1. 水力発電の特徴や仕組み
  2. 水力発電のメリット・デメリット
  3. 水力発電の発電量や効率

1.水力発電の特徴や仕組み

発電の種類は火力や原子力、風力などさまざまな種類があります。日本における発電は、ほとんどが原子力発電と火力発電でした。しかし、地震の影響によって自然エネルギーを活用した風力・水力発電が注目を浴びています。そこで、特徴や仕組みについて説明していきましょう。

1‐1.水の流れを利用している発電力

水力発電の特徴は「水の流れを利用していること」です。昔から山や川のある場所で水力発電を使用してきました。水力発電と聞けば、水車やタービンをイメージする人は多いでしょう。まさに、水車は水力発電の基本です。水車の下側に水を流して水力によって回しています。水車を回すことで発電できる仕組みになっているのです。水があるからこそ、水車は自然と回ることができます。

また、発電用水車と発電機が組み合わさっているものが「水車発電機」です。水力発電所は原子力や火力発電よりも設置費用がかかりません。さらに、自然エネルギーを活用しているため、環境にやさしい発電方法といえるでしょう。

1‐2.「落差」を有効活用している水力発電

水力発電は「落差」を活用しています。太陽光や風力発電と同じく、再生可能エネルギーの一つです。再生可能エネルギーでも落差を利用しているのが「水力発電」の特徴でもあります。水が落下する力はとても大きいものです。水の落下によって水車がまわり続け、電力が発生します。水が落ちるところであれば水車が設置できるでしょう。よって、水力発電は幅広い範囲で設置が可能です。

また、風力や太陽光よりも安定した水の供給を得ることができます。太陽は日中にしか、風力には風のない日は電力を発生させることはできません。一方、水力発電は水の落差だけあれば発電できるでしょう。もちろん、水の流量があるという前提です。

1‐3.日本の水力発電所

日本にはたくさんの水力発電所があります。特に最も多いのが北海道や福島です。北海道・福島には数ある水力発電所の中でも大規模施設があります。北海道は自然が豊かなので水力発電の基盤となる河川がそろっているのです。逆に、岩手や宮城などにある水力発電所は規模が小さめの施設ばかりになります。

水力発電は日本各地にありますが、各地にある水力発電の規模が大きく異なるのです。水の落差を利用すればどこでも発電できるでしょう。しかし、水力発電にもデメリットや問題点があるので注意しなければなりません。水を上手に利用するためには、デメリット・問題点を把握する必要があります。

2.水力発電のメリット・デメリット

2‐1.水力発電のメリット

水力発電の大きなメリットは「再生可能なエネルギー」という点です。日本では、原子力発電や火力発電が主流になっていました。どちらともエネルギー消費量が非常に大きくなります。原子力発電は東日本大震災から反対意見が増え、停止しているところが多いです。危険と隣り合わせの発電なので反対意見を持っている人は多いでしょう。

そして、火力発電は石油や石炭などがなければ発電できません。永遠に使い続けることができる発電ではないので、いずれ底がついてしまいます。しかし、水力発電は「水」という自然エネルギーを利用しているため資源が豊富です。エネルギー資源がないといわれている日本でも水力発電はできます。

また、二酸化炭素を排出しません。環境にやさしい発電といえるでしょう。ほかにも、酸性雨などの大気汚染の原因を出さない、電力需要の大きい時間帯や小川・用水路でも発電できるなどのメリットがあります。

2‐2.水力発電のデメリット

水力発電にはデメリットもあります。主なデメリットは、ダム建設にかかる費用が高いことです。火力や原子力発電と比較すれば設置費用は少ないでしょう。しかし、十分な発電量を確保するには大型ダムをつくる必要があります。ダムをつくる場合、自然環境に手を加えなければなりません。森林を切り開くことになるため、自然破壊につながります。

また、ダムを長年使い続けているとダムの底に土砂がたまるでしょう。土砂がたまると水の流れも悪くなってしまいます。結果、発電量が減ってしまうのです。再生可能エネルギーの中でも発電量が安定していますが、雨が降る量によって発電量が左右する恐れもあります。水力発電のデメリットは、問題点にも関係しているので要チェックです。

3.水力発電の発電量や効率

3‐1.およそ800億kWhの発電量

2016年における水力発電の発電量は、およそ800億kWhで、全体の7.6%を占めています。原子力発電の稼働停止によって、発電はLNG(液化天然ガス)が主流に、次いで石炭や石油の火力発電や水力発電などの再生可能エネルギーが活性化しています。水力発電にも力を注いでいるため、少しずつ発電量が増えていっているのです。

最近では、水力発電でも特殊の方式である「揚水式発電」が注目をあびています。揚水式発電とは、昼間と夜間の働き方に違いがあるのが特徴的です。電力需要が少なくなる夜間は、電気を利用して動かしているポンプによって、水を高いところに揚げています。
一方、昼間は引き揚げた水を利用して水力発電をしているのです。一般的な水力発電とは違う方式も採用することによって、水力発電の発電量が増えています。

3‐2.水力発電の効率は?

発電において気になるのが「効率」です。効率がよくなければ安定した電力を供給することはできません。水力発電の効率は、年々向上しています。ダム建設などの問題点はありましたが、巨大なダムを建設しない方法が出てきました。「中小水力発電」といわれるシステムです。中小水力発電は巨大なダムではなく、河川の流れを活用している水力発電になります。つまり、「中型・小型」のタイプですね。初期費用が低いので設置しやすいでしょう。

しかし、規模が小さくなるぶん発電量が少なくなるなどの理由で今では建設する機会が減りました。再生可能エネルギーの中では安定しているといえますが、原子力や火力発電と比べると効率はまだ悪いほうです。いかに、中型・小型の水力発電が安定できるかどうかが今後の課題になるでしょう。

まとめ

水力発電の特徴や仕組み、メリット・デメリット、発電量や効率について説明しました。日本全国各地に水力発電はあります。水力発電は再生可能エネルギーの一つで「水」の落差を活用している発電方法です。日本では発電力に使うエネルギーが十分に確保できません。よって、自然エネルギーを活用した水力や風力・太陽光に注目が集まっています。

自然にやさしい発電になりますが、大型ダムを造らなければならない、維持費がかかるなど問題点もあがっているので、課題をクリアできるかどうかがポイントです。現在でも、水力発電を上手に利用する発電法を模索しています。効率や割合を常にチェックしておくと水力発電の原状が把握できるでしょう。