二次電池の種類と仕組みを知りたい! 一次電池との違いは?

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二次電池という言葉を聞いたことあるでしょうか。二次電池とは、一般的にはバッテリーや充電池などと呼ぶこともあります。この二次電池は、これからの新しいエネルギーとして注目されているのです。

この記事では、二次電池の仕組みや種類についてまとめました。

  1. 二次電池とは?
  2. 二次電池の仕組み
  3. 二次電池の種類
  4. 一次電池と二次電池の比較

1.二次電池とは?

1-1.二次電池の特徴

二次電池とは、一般的な電池と違って充電できるのが特徴です。充電できる特徴もあって特殊な機械などに使われてきました。今ではノートパソコンや携帯電話、デジタルカメラの普及によって身近になっているのです。

二次電池の中には、時間経過と共に自然放電するものがあります。長期間保管した後に使用するときは、失われた容量を回復する必要があるのを知っておきましょう。自然放電の大小は、二次電池の種類や保管状態によって異なるのです。

1-2.二次電池の呼び方

二次電池は、一般的には充電式電池とも言われています。省略して充電池と呼ぶこともあるのを知っておきましょう。

また、正式的な言い方は「二次電池」、「蓄電池」となっています。蓄電池となると車両に使われていた「バッテリー」を指すため、バッテリー=蓄電池という認識が一般的です。

1-3.電池の種類

電池には、大きく分けて3種類に分けることができます。

  • 化学電池…電池内に含まれた物質が酸化・還元を繰り返して、電気エネルギーを作るもの。「燃料電池」も化学電池に含まれます。
  • 物理電池…熱や光などのエネルギーを取り入れたあと、電力へ変換する電池。ソーラーパネルを利用した「太陽電池」が代表例です。
  • 生物電池…微生物などが起こす生物化学反応を利用した電池。光合成を利用した「生物太陽電池」が代表例となります。

乾電池は、化学電池に含まれるのです。また、この乾電池は一次電池と二次電池に分かれます。

2.二次電池の仕組み

2-1.二次電池の歴史

二次電池は、非常に歴史ある電池の一つ。その中にニッケル・カドミウム電池があります。通称、ニッカドと呼ばれる電池です。ニッカド電池は、正極材にニッケル系の酸化物質、負極材にカドミウム化合物を使って電気エネルギーを起こします。エネルギーを起こすときは、二つの物質を水酸化ナトリウムという電解液に浸すのです。その化学反応によって電気を作ります。この方充電の方法は、ほかの二次電池でも使用している方法です。

今では、携帯電話やノートパソコンの普及に併せて二次電池の性能も上がっています。二次電池の中で最も使われているのがリチウムイオン電池です。正極材にコバルト酸リチウム、負極材に黒鉛が使われているのです。この二つを有機系の電解液に浸(ひた)して電気を生み出します。

2-2.二次電池の有用性

現在では、リチウムイオン電池が多く使われています。リチウムイオン電池は電圧とエネルギー密度が高い上、メモリー効果が発生しないのが特徴です。また、パッケージをコンパクトにできるため加工がしやすいです。

3.二次電池の種類

二次電池には、多くの種類があります。その二次電池の種類についてまとめました。

3-1.鉛蓄電池

鉛蓄電池は、長い歴史がある電池の一つです。主に、自動車用の電池として使われています。プラス極材料には二酸化鉛、マイナス極材料には鉛が使われているのが特徴です。電解液には希硫酸が使われています。放電すると硫酸鉛が発生した上、硫酸鉛が硬い結晶となる「サルフェーション」現象が起こるのです。硬い結晶ができてしまうと充電しづらくなります。さらに、過放電などの欠点があるのです。欠点はあるものの、主要材料が手に入れやすく放電も安定しています。そのため、今でも自動車用電池の中心となっているのです。

3-2.ニッケル水素電池

ニッケル水素電池は、正極に水酸化ニッケル、負極に水素吸蔵合金を使った電池。水素吸蔵合金は、自分の体積の1000倍もの水素を蓄えられる金属です。ニッケル水素電池の電圧は、1.2Vとニカド電池と同じです。その上、約2倍の電気容量を持っています。そのため、ニカド電池を使っていた電気製品は、ニッケル水素電池へ替わっていったのです。

ニッケル水素電池の用途は、ポータル機器用の電源・乾電池型の充電池として使われています。従来のニッケル水素電池は、使わなくても自己放電するのが特徴です。そのため、いざというとき使えない欠点がありました。しかし、今では自己放電の欠点も解消されつつあります。

3-3.リチウム二次電池

金属リチウムを用いたリチウム二次電池です。もともと、リチウム電池は一次電池になります。その一次電池を充電できるように改良したものです。マイナス極にイオン化傾向の大きいリチウムを用いることで電圧を高くしています。その上、軽量なため理想的な電池として有名です。

昔は充放電を繰り返すことで電池の寿命が短くなっていました。今では、リチウムをアルミニウムなどと合金化して解消しています。金属リチウム電池は、ボタン型やコイン型の電池として主に使われているのです。また、携帯電話のメモリーバックアップ用電池としても使われています。基本的には、小型電池として使われていて大型化に至っていません。

3-4.リチウムイオン電池

リチウムイオン電池は、リチウム電池の問題を解決した電池です。過充電してもリチウムが金属として析出しないので長持ちです。電圧が3.7Vと高いため、軽量化やコンパクト化にも成功しています。

今までの二次電池は、使い切らず充電すると使用時間が短くなる「メモリー効果」という現象がありました。このリチウムイオン電池には、リフレッシュ機能という放電によってメモリー効果を無くす電池もあります。コンパクトで長持ちする二次電池のため、今では携帯電話やノートパソコンに多く使われているのです。

4.一次電池と二次電池の比較

一次電池と二次電池の違いは、大きな点で言えば充電の有無となります。一次電池は、充電できない電池です。製造して販売しているときが満タン状態です。その電池を使うたびに電気が減っていきます。さまざまな電化製品のエネルギー源として使われているのが特徴です。メーカー側も電化製品の規格に併せてさまざまな一次電池を作ることになっています。

反対に、二次電池は充電できる電池です。繰り返して使えるので、いちど買えば何度も使えるので運用コストを下げることができます。しかし、初期投資は掛かると思いましょう。

また、二次電池は乾電池タイプだけでなく電化製品に組み込まれていることが多いです。初めから組み込まれている二次電池は、使い続けることで劣化するものです。しかし、最近の二次電池は長期間使えるようになっているので便利です。

まとめ

この記事では、二次電池に関する情報についてまとめました。二次電池は、充電できる電池のことです。蓄電池と呼ばれることもありバッテリーとして使用されています。

今では二次電池の性能も高まっています。その中でも「リチウムイオン電池」は、携帯電話やパソコンなど何度も使用する家電製品のバッテリーとして使われています。昔の二次電池は、何度も充電するなど過充電を繰り返すことによって劣化が早かったです。しかし、リチウムイオン電池の出現によって過充電の影響が少なくなり、使用年数は延びています。二次電池にもさまざまな種類があるので、しっかり確認しておきましょうね。