ビルメンの仕事をしたいなら電験3種を取得しておくと有利! その理由は?

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ビルメン(ビルメンテナンス業務)とは、不特定多数の人が利用する施設を維持するために、整備や点検・清掃などを行う仕事です。施設を安全かつ快適に使うためには欠かせない仕事で、高い技術や専門的な知識が必要とされる職務もあります。ビルメンの仕事に就きたい場合、取得しておくと便利な資格の1つが、第3種電気主任技術者(以下、電験3種)です。

そこで今回は、ビルメンの仕事で電験3種が必要な理由や資格取得方法などを解説します。

  1. ビルメンの仕事や魅力
  2. 電験3種とはどのような資格?
  3. 電験3種を取得するメリットと取得方法
  4. ビルメンや電験3種に関するよくある質問

この記事を読めば、電験3種を取得するメリットもよく分かるでしょう。ビルメンの仕事に興味がある人や、電験3種の資格取得を目指している人はぜひ読んでみてくださいね。


1.ビルメンの仕事や魅力

前述したように、ビルメンは不特定多数の人が利用する施設を維持するために、点検・整備・清掃を行う仕事です。不特定多数が利用する、オフィスビル・商業施設・劇場・ホテルなどを安全かつ快適に使用し続けるためには欠かせません。ビルメンの仕事は無経験でも行うことはできます。しかし、電気・ガス・冷凍機械・ボイラーなどを取り扱うことができる資格を取得していれば、仕事の幅が広がり、昇給や昇進・転職にも役立つことでしょう。特に、電験3種・エネルギー管理士・建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)はビルメン3種の神器と呼ばれており、どれか1つでも取得できれば大変有利です。

また、ビルメンの仕事は24時間体制で行っているところが多いのですが、待機時間も長めになっています。そのため、トラブルが少ない現場では、定年以降でも働き続けられるところもあるでしょう。ビルメン3種の神器を取得している場合、これまで勤めていた退職した後、ビルメンを行う会社に再就職することもできます。

2.電験3種とはどのような資格?

電験3種とは、正式名称を第3種電気主任技術者と言います。電験3種を取得すれば、事業用電気工作物の保安監督業務を行うことが可能です。事業用電気工作物とは、一般住宅や小規模な店舗で使われる600V 以下の電圧で受電する一般用電気工作物以外の電気工作物を指します。600Vを超えた電圧で受電する受電設備や発電設備、配線などが該当し、不特定多数が利用する施設のほとんどに事業用電気工作物が設置されているでしょう。事業用電気工作物は、電気事業法によって定期的に設置者が責任を持って自主点検をするように定められています。この点検作業の保安監督業務は電気主任技術者以外は行えません。

電験には1種~3種までの資格区分があり、3種は電圧が5万V未満の事業用電気工作物の保安監督業務が行えます。一般的なオフィスビルや商業施設に設置されている事業用電気工作物ならば、電験3種を取得していれば定期点検をはじめとする保安監督業務を行えるでしょう。

3.電験3種を取得するメリットと取得方法

この項では、電験3種を取得するメリットや取得方法を解説します。ぜひ、参考にしてください。

3-1.電験3種を取得するメリット

電験3種を取得すれば、施設に設置されている事業用電気工作物の自主点検の保安監督業務を行うことができます。前述したように、自主点検は電気事業法で義務化されているので、必ず行わなければなりません。外部業者に点検を委託すれば、それだけ費用がかかります。ですから、資格取得者は未経験でも重宝されるでしょう。

また、電験3種は毎年合格率が10%前後の難試験です。資格取得者の数が少ないことも、重宝される理由になっています。

3-2.資格取得方法

電験3種の試験を取得するには、電気技術者試験センターが主催する試験を受けて合格すれば取得できます。試験は、理論・電力・機械・法規の学科試験です。科目合格が認められており3年間で4科目すべて合格すれば大丈夫です。しかし、前述したように合格率は大変低い難関試験なので、一夜漬けで勉強したくらいでは絶対に合格できません。

なお、電験3種の試験に受験資格は定められていないため、学歴・年齢・性別・国籍問わずに受験できます。試験は毎年9月に行われ、受験料は4,800円です。詳しくはセンターのホームページを確認してください。申し込みはホームページからの電子申請が便利です。

3-3.勉強のコツ

電験3種の試験問題は、約8割が計算問題です。公式を覚え、それを応用する力がなければ解けません。電気工事士などの資格をすでに取得している人は、参考書や過去問題集を購入し、独学で勉強することもできます。しかし、電気の知識は物理の授業で習った程度という場合は、参考書を読んでもチンプンカンプンということもあるでしょう。この場合は、電気数学の勉強から行う必要があります。電験3種の勉強法については、こちらの記事にも詳しく記載されているので、ぜひ併せて読んでみてください。

4.ビルメンや電験3種に関するよくある質問

Q.電験3種と電気工事士は何が違うのでしょうか?
A.電気工事士は電気工事を行える資格ですが、事業用電気工作物の工事・維持・運用の保安監督は行えません。電験3種は事業用電気工作物の工事・維持・運用の保安監督は行えますが、電気工事士法で定義されている500kW未満の自家用電気工作物の電気工事を行うことはできないので注意しましょう。

Q.電験3種の試験はどのくらい勉強すれば取得できますか?
A.一概には言えませんが、知識がない状態から勉強を始める場合は最低でも半年前から始めましょう。

Q.ビルメンは女性でも活躍できますか?
A.もちろんです。特に、女性が多く利用する施設では女性を求めています。

Q.ビルメンの年収平均はどのくらいですか?
A.280万円くらいですが、資格を取得すれば昇進したり資格手当がついたりして昇給が見込めます。

Q.電験3種はビルメの現場で働きながら取得できるでしょうか?
A.はい。まず電気工事士の資格を取得し、次に電験3種に挑戦するのもおすすめです。

おわりに

今回はビルメンで働く際に、電験3種を取得しているメリットなどを解説しました。ビルメンは常に一定の求人があります。無資格でも大丈夫という求人もありますが、資格を取得している人優遇という職場も多いのです。ぜひ、資格取得を目指しましょう。