アルカリ蓄電池と鉛蓄電池の違いは? 特徴とともにご紹介します!

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蓄電池とは、繰り返し充電できる電池のことです。携帯電話のバッテリーなども蓄電池の一種になります。蓄電池にはアルカリと鉛という二つの種類があるのです。

そこで今回は、この二つの違いや用途をご説明しましょう。蓄電池には、私たちの身の回りで使うものと、高電圧受電設備の中で使われる鉛製のものがあります。この二つはどのように使い分けられているのでしょうか?

答えは、この記事を読めば分かります。電験三種など電気に関わる資格を取得したい方もぜひこの記事を読んでみてください。

  1. 蓄電池とは?
  2. アルカリ蓄電池と鉛蓄電池のそれぞれの特徴や用途は?
  3. 鉛蓄電池とアルカリ蓄電池の使い分けの方法
  4. 高電圧受電設備の点検で気をつけたいことは?

1.蓄電池とは?

蓄電池とは、充電して繰り返して使える電池のことです。私たちの生活に欠かせない携帯電話もバッテリーも蓄電池の一種になります。最近は「エネループ」という商品名で充電式の充電池タイプも販売され、蓄電池はより私たちの身近なものになりました。さて、蓄電池は、私たちが使う家庭用のものと高電圧受電設備などに使われるものがあります。家庭用に使われる蓄電池は、「ニカド電池」「ニッケル水素電池」「リチウムイオン電池」といった種類があるのです。充電式の家電にはこれらの電池のうちのどれかが使われているでしょう。

一方、産業用の蓄電池にはアルカリ蓄電池と鉛蓄電池があります。このふたつの特徴や用途とはなんでしょうか? それを次の項でご紹介しましょう。

2.アルカリ蓄電池と鉛蓄電池のそれぞれの特徴や用途は?

この項では、アルカリ蓄電池と鉛蓄電池の特徴や用途をご紹介します。いったいどのようなところに使われているのでしょうか?

2-1.アルカリ蓄電池の特徴や用途とは?

アルカリ蓄電池とは、ニカド電池を大型化したものです。焼結式アルカリ蓄電池はニッケル粉末を焼結して活物質を充てんさせたものです。ポケット式はポケット(蓄電池の小箱の中)に活物質と誘電補助材料を充てんしたものになります。アルカリ蓄電池は鉛蓄電池に比べると大電流放電や低温特性に優れているのです。極板を薄くすることにより、短時間で大電流を取り出せるでしょう。ですから、瞬間的に大電流が必要というところによく用いられます。

また、低温特性とは気温の低いところでも問題なく使えるということです。外気温が高かったり長時間家電を使用したときに、バッテリーがすぐに無くなったり家電が使えなくなったという経験がある方もいるでしょう。これと同じことが、低温下でも起こります。アルカリ蓄電池は0度からマイナス20度でも、不具合を起こすことがありません。ですから、寒い戸外で使用する家電製品の蓄電池としても使われるでしょう。さらに、自然放電が少ないので、車両用(電車)の蓄電池としても使われています。

2-2.鉛蓄電池の特徴や用途とは?

鉛蓄電池は、電極に鉛を用いた蓄電池です。アルカリ蓄電池に比べると寿命が短く、周囲温度が0度を下回ると性能が鈍るという特徴があります。しかし、その一方で安価で生産量が多いので、アルカリ蓄電池に比べると生産量が膨大です。私たちの最も身近に使われている例を挙げると、カーバッテリーでしょう。短時間で大電流を放出されても、長時間で穏やかに放電をさせても性能が安定しているため、エンジンを頻繁に切ったり入れたりする自動車のバッテリーには最適なのです。

また、鉛蓄電池は放電しきっていない状態で再び充電してもメモリー効果はありません。自動車のバッテリーのほかには、電気自動車やフォークリフトのバッテリー、ビルの非常用電源、さらに、コンピューターのバックアップ用の電源などに使われているのです。

3.鉛蓄電池とアルカリ蓄電池の使い分けの方法

この項では、鉛蓄電池とアルカリ蓄電池の使い分けの方法についてご紹介します。それぞれの特徴を生かして使い分けることが重要です。

3-1.価格で決める

蓄電池は、大量に使うほどお金がかかります。また、定期的に交換しなくてはならないものほど、安価なものの方が使いやすいでしょう。ですから、車のバッテリーなどは鉛蓄電池が使われているのです。しかし、その一方で長期間問題なく使いたいというところには、アルカリ蓄電池の方が適しています。そのため、病院など絶対に電源を失えない場所の非常用電源にはアルカリ蓄電池が使われているのです。

3-2.使用場所によって選ぶ

前述したように、鉛蓄電池は周囲温度が0度を下回ると途端に性能が落ちます。スキー場など、冬のレジャー施設の駐車場で車のバッテリーが上がりやすいのも、鉛電池の特性によるものです。

また、鉛電池は希硫酸を用いています。ですから、漏えいや破損の危険が高い場所には、アルカリ蓄電池の方が適しているでしょう。屋内であっても気温が著しく変化するような場所では、鉛用蓄電池の寿命は短くなります。

3-3.放電回数によって決める

最近は節電のためか、夜間や休日など人がいない場所では、全電源をオフにしてしまう施設も珍しくありません。完全に無人になり火事の危険もなく盗難の心配もない場所ならば、全電源をオフにしても問題はないでしょう。しかし、全電源をオフにしてしまうことで、蓄電池の放電回数が著しく多くなってしまう場合があります。そのため、長期間持つはずだった蓄電池の劣化が早くなることもあるでしょう。放電回数が多い場合は、メモリー効果のない蓄電池を選びましょう。

4.高電圧受電設備の点検で気をつけたいことは?

高電圧受電設備には、アルカリ蓄電池が使われていることが多いです。高電圧受電設備は定期的に電気主任技術者の点検を受けなくてはなりません。電験三種の資格を取得していると、高電圧受電設備の点検の仕事をすることも多いでしょう。その点検のときに、電池の状態を確かめるのはもちろんのこと、設置場所も点検する必要があります。

蓄電池は、前述したように寿命があるのです。ですから、寿命が来る前に交換しなければなりません。でも、蓄電池には寿命の目安があるものの、前述したように環境によってその長さは左右されます。そのため、点検が容易で火災の被害を受けない場所に設置するのが原則です。電池の方式によって多少の融通はきくようになっていますが、それでも近くに可燃物を置いたり物置代わりの場所に蓄電池を置いたりしてはいけません。そのような場合は、持ち主に注意して即改善してもらいましょう。

おわりに

今回は、アルカリ蓄電池と鉛蓄電池の違いや特徴、用途などをご紹介しました。蓄電池があれば、災害などで停電になってもある程度の電源は確保できます。ビルなどたくさんの人が活動する施設や、病院、市役所などには必ず設置されているでしょう。

でも、前述したように蓄電池は一度設置すれば永遠に持つわけではありません。アルカリでも鉛でも、寿命がありますし使い方によっては劣化が早くなります。ですから、電気主任技術者の資格保持者が点検する必要があるのです。

ちなみに、車のバッテリーも定期的に点検しなくてはなりません。また、暖かい地方に住んでいる方が寒い地方に冬場出かけるときは、必ずバッテリーを点検してもらいましょう。できれば寒い地域に行くことを告げて、対策を立ててもらってください。そうすれば、車が急に動かなくなることもないでしょう。このように、蓄電池の特性を知っておけばいろいろと便利です。